仙人掌

音楽成分多めですが徒然なるままに。

考察

崖の上のワルキューレ

この前、金曜ロードショーでなんとなーく見た、もう10数年前の映画「崖の上のポニョ」。 初めて見たのですが、トトロ的な子ども向け映画かと思ったら、ところがどっこい、めちゃくちゃ深層心理を揺さぶってくる映画でした。 崖の上のポニョ [DVD] 出版社/メ…

チャイコフスキーの(交響曲の)打楽器 その3.5

今回はチャイコフスキーの第3番なのですが、過去記事のとおり打楽器がティンパニしか使われていないため、番外編的な感じです。 niente36.hatenablog.com タイトルを3.5にしたのは打楽器単体で見てしまうとあまりに書くことがないからです(笑) というこ…

交響曲の終わり方のお話~チャイコフスキー編

交響曲の終わり方のお話の続きでございます。 なんかシリーズが乱立してしまっていますが、続けていけるだろうかとちょっと心配。 niente36.hatenablog.com 統計のおさらい。 みんなでその曲の主音を伸ばして終わり みんなでその曲の主和音を伸ばして終わり …

チャイコフスキーの(交響曲の)打楽器 その3

はてさてチャイコフスキーの交響曲第2番です。 「小ロシア」だったり「ウクライナ」だったりと呼ばれていますが、これはウクライナ民謡を用いていることに由来します。 チャイコフスキーの中でも特に民族的要素が強い作品の一つですね。 第1番に比べると短…

ゼロの響き

迷子の足音消えた 代わりに祈りの唄を そこで炎になるのだろう 続く者の灯火に 絶望的なまでに正しい世界の中で、傷つきながらも名前を呼び合うことしかできない二人。 そのある種の退廃的で異国情緒なサウンドと、戦争や災害、その他の人間にはどうしようも…

光をもたらす和音と三全音~オペラ座の怪人

ここ最近、仕事で関わっているミュージカルの金字塔、「オペラ座の怪人」について。 劇団四季のあの残念な訳詞でいろいろ落ち込んでいますが、気を持って取り組んでおります。いや日本語に直すって本当に大変なのでしょうがないんですけどね。 なんといって…

チャイコフスキーの(交響曲の)打楽器 その2

ちょっと間が空いてしまいましたね。 チャイコフスキーの交響曲の打楽器のを考えてみよう、の続きです。 niente36.hatenablog.com 今回は第1番です。「冬の日の幻想」という副題は第1楽章につけられたものですね。 ティンパニ以外の楽器を採り上げるのが主…

交響曲の終わり方のお話~ベートーヴェン編

交響曲の終わり方、って結構大事ですよね。内容如何にももちろん関わってくるのですが、演奏会での効果、この点を無視するわけにはいきません。 交響曲は平均しても40~50分程度の曲が多いです。 CDとかで好きな作曲家の好きな交響曲の好きな部分を聴く、と…

こうもりワルツのオーケストレーション

「なんでワルツの表拍にわざわざトロンボーンを3本も重ねるのか?」 まあ普通のオーケストラ曲であればまずあり得ない楽器の使い方なんです、これ。特に演奏する側からしても音程もタイミングも合わせるのが難しいわ、頭打ちは低音域が常なので特に上吹きの…

チャイコフスキーの(交響曲の)打楽器 その1

別にチャイコフスキーの専門家ってわけではないのですが、単純に現在のMyトレンドがチャイコフスキーっていうだけです。 ほとんど交響詩であるマンフレッドを除いた6曲の彼の交響曲を打楽器の面から比較してみようと思います。